【初心者向け】EDMのDJを始めるならまず知っておくべき最新ジャンル②【ハードコア系・トランス系編】

現在クラブでかかっているEDMのジャンルハードコア系・トランス系編 DJ
この記事は約12分で読めます。

一口で「EDM」と言っても実際にはたくさんのジャンルが存在します。

DJ始めたけどジャンルのことをよくわかっていない…

クラブミュージックを聞いてみたいけどどんな種類があるの…?

といった人向けに、現役プロDJの立場から今実際にクラブでかかっている音楽ジャンルについて細かく解説したいと思います。

まずは、今回は「ハードコア系」と「トランス系」に絞って解説しますのでぜひお付き合いください。

 この記事はこんな人におすすめ

EDMのジャンルについて知りたい

クラブミュージックに詳しくなりたい

DJを始めたばかり

クラブ通いを始めたばかり

いろんなジャンルを聴いてみたい

「EDM」というのはジャンル名というより総称

そもそも「EDM」という言葉についてですが、

Electronic
Dance
Music

の頭文字を取った言葉です。

つまり、電子音楽のダンスミュージックの総称のことで、特にジャンル名を指す言葉ではない、とぼくは考えています。

一口でEDMと言ってもテンポやリズムなどで細かく細分化されています。

今回は、Hardcore系とTrance系に的を絞って、実際によくクラブでかかるジャンルの解説をしていきたいと思います。

前回の記事はこちらから。

Hardcore Techno(ハードコアテクノ・ハードコア系)

そもそものルーツなど歴史の話はさておいて、ざっくり定義するとこんな感じです。

BPM160~200くらいの高速ビート打ち込みを主体として作られた4つ打ちループ音楽のジャンル

ジャンル警察の方に怒られそうな超乱暴な定義ですが、一旦こんなところで許してください。

初心者の方は何を言っているのかわからないと思いますので、以下に少し(超雑に)解説します。

BPM160~200…一分間に160~200回カウントする速さ(ちなみにかなり早い)
打ち込み…生楽器ではなくパソコンで作られた音色
4つ打ち…拍の頭にキックが鳴る音楽(一小節に4回キックが鳴る)
ループ音楽…同じようなフレーズが定期的に繰り返される音楽

この程度の認識でとりあえず大丈夫です。

つまり、「ドン、ドン、ドン、ドン」って早いテンポで流れている曲です。

ただ、この定義を外れたらハードコアじゃない、ということではありませんので誤解のないように。

また、「ハードコア」というと、ラウド系ロックのハードコアパンクやエモハードコアと混同されがちですが別物です。

ハードコアはめちゃくちゃに細分化されていて、把握しきれないレベルのジャンルが存在します。
ここでは、よくクラブで流れるジャンル、という観点から絞って紹介します。

Happy Hardcore(ハッピーハードコア)

平均BPM:170~180前後
代表アーティスト:Brisk & Ham、Hixxy、Scott Brown
ざっくり特徴:美しく痛快なシンセリフに、高速ブレイクビーツを重ねた音楽

ハードコアを解説していくにあたり、避けては通れないため紹介するのがHappy Hardcoreです。

正直、現在のクラブで主流として流れているジャンルではないのですが、古い曲をかけるイベントなどでたまにかかります(ぼくもかけます)。

古い曲、と書きましたが1990年代後半にいろんな経緯を経て誕生したジャンルなので、もう20年以上前の曲たちです。

しかしこの頃の曲をネタにして新しく作られたものもどんどんリリースされているため、知っておいて損はないと思います。

YouTubeには違法アップロードばっかりだったので、iTunesのリンクでアンセムをいくつか紹介します。

Fly Away
ダンス¥1,528Visa

UK Hardcore(UKハードコア)

平均BPM:170~180前後
代表アーティスト:Darren Styles、Gammer、Technikore
ざっくり特徴:ハッピーハードコアとトランスが融合したイギリス音楽

Happy Hardcoreの流行りが一段落したころに、イギリスでは空前のトランス、ハードハウスブームになりました。
その頃、Happy Hardcoreのプロデューサーたちがおまんまの食い上げになってしまい、(より商業的な)トランスを作り始めました。
そしてそのトランスを収録したレコードの裏面には、テンポの早いバージョンが収録され、それがUKハードコアの始まり、という説があります。
(はるか昔に先輩DJから聞いた話なので間違っていたらすみません)
今説明したルーツの通り、かなり商業的でキャッチー、ポップなメロディのものが多く、Hardcoreという名前がついていてもかなり聞きやすいジャンルになっています。
UKハードコアという名前の通りイギリス産のジャンルとなりますが、それに対抗して日本で作られたものをJ-Coreと呼ぶ風潮もあります。

UKハードコアは日々進化を遂げていて、最近ではBigroomやDubstepとクロスオーバーするような楽曲が目立つようになってきました。

BigroomやDubstepの解説はこちらから。

【初心者向け】EDMのDJを始めるならまず知っておくべき最新ジャンル①【ハウス系・ベース系編】
一口で「EDM」と言っても実際にはたくさんのジャンルが存在します。DJ始めたけどジャンルのことをよくわかっていない…クラブミュージックを聞いてみたいけどどんな種類があるの…?といった人向けに、現役プロDJの立場から今実際にクラブでかかっている音楽ジャンルについて細かく解説したいと思います。まずは、今回は「ハウス系」と「ベース系」に絞って解説しますのでぜひお付き合いください。

Mainstream Hardcore(メインストリームハードコア)

平均BPM:160~180前後
代表アーティスト:Angerfist、Art Of Fighters、DJ Myosuke
ざっくり特徴:高い音のキックと同時にベースが鳴る、恐怖感のあるようなジャンル

Mainstreamという言葉には、「主流」という意味があります。

個人的には商業的になっていったUKハードコアに対しての皮肉でつけられたネーミングかな…?と思っていますw

細かい解説については、日本が誇るMainstream HardcoreプロデューサーのDJ Myosukeさんのブログで詳しく解説されているのでそちらの記事をご覧いただければと思います。

ここでは、DJ Myosukeさんの楽曲を紹介させていただきます。

Hardstyle(ハードスタイル)

平均BPM:150~160前後
代表アーティスト:Da Tweekaz、Headhunterz
ざっくり特徴:キャッチーなメロディに重厚なキックとベースが乗ったフロア向けジャンル

オランダ発祥の音楽であるGABBAが、ドイツで流行したHands UpHard Danceなどの様々な要素を取り込んで進化をしていった比較的新しいジャンルです。

メロディがキャッチーなものが多くとても聞きやすいのですが、ドロップに入ると途端に強烈なビートを刻みます。

最近ではBigroomBounceを作っていたプロデューサーたちもこぞってHardstyleを作るようになり、空前の流行を見せています。

クラブの鉄板飲みソング!

Hardstyleもまた細分化されていて、Euphoric Hardstyle(ユーフォリックハードスタイル)Raw Style(ロウスタイル)などと呼ばれる更にハードさや壮大さを追求したサブジャンルもあります。

ぼくがやっているPolyphonixもHardstyleをいくつか作っているのでよかったら聴いてみてください。

Trance(トランス系)

Tranceは「恍惚」という意味を持つとおり、恍惚感や高揚感に溢れたジャンルです。

一般的にハウスより早く、ハードコアよりは遅いBPM130~150あたりの楽曲が多くなっています。

Tranceもまた歴史が古いのですが、ここでは現在のクラブでかかるTranceの派生ジャンルを紹介します。

Uplifting Trance(アップリフティングトランス)

平均BPM:130前後
代表アーティスト:Above & Beyond、BT、Aly & Fila
ざっくり特徴:美しいメロディ、聴いているだけで高揚感に溢れるキレイな音楽
Upliftingのもつ「高揚」という言葉の通り、高揚感に特に特化した美メロのトランスのことを最近ではUplifting Tranceと呼びます。
一昔前はEpic TranceArena Tranceなんて呼ばれていたりもしましたが、いつの間にかこの呼び方で定着したようです。
2000年頃には日本でも大流行し、avexからリリースされたCyberTRANCEシリーズで大ブレイクしました。
Uplifting Tranceの最大の特徴はなんと言ってもSuper Saw(スーパーソウ)と呼ばれる壮大なシンセのメロディとスネアロール。
聞くだけで高揚感を与えてくれます。
まずはUplifting Trance界の巨匠、Above & Beyondの超名曲を紹介。
最近のUplifting Tranceは更に音に太さが出た曲も目立つようになってきました。

Progressive Trance(プログレッシブトランス)

平均BPM:128前後
代表アーティスト:Super 8 & Tab、Myon & Shane 54
ざっくり特徴:プログレッシブハウスとトランスを混ぜたようなちょっと遅めの美メロトランス
Progressive Tranceは、プログレッシヴの名の通り前衛的なトランスのジャンルで、これといった明確な基準はありません。
ただ、敢えていうのであればUplifting Tranceに比べて遅いテンポであったり、ドロップ(サビ)での進行が特徴的だったり…というものが挙げられます。
とはいえ、かなり抽象的なジャンルなのでアーティスト本人が「Progressive Tranceを作りました!」といえばそれはProgressive Tranceなのです(他の全ジャンルにも言えることですが)。
ここでは個人的にいわゆるProgressive Tranceかな?と思うAbove & Beyondの楽曲のMyon & Shane 54によるリミックスを紹介しておきます。

Psychedelic Trance(サイケデリックトランス)

平均BPM:130~150前後
代表アーティスト:Vini Vici、Skazi、Astrix
ざっくり特徴:独特のキックとローリングベースで作り出すダークなトランス
Uplifting Tranceが陽だとするのであれば、Psychedelic Tranceはまさに陰。
他のトランスとは一線を画す存在で、ルーツだったりも全然異なります。
以前はPsychedelic Tranceといえばインドのゴアやイスラエルで大流行していました(ただしそれぞれスタイルは異なる)。
クラブでかかる超鉄板のPsychedelic Tranceといえばこの曲。
ロバート秋山さんの身体モノマネでおなじみのあの曲もPsychedelic Tranceで、このようなギターリフなどが派手なPsychedelic Tranceのことを特にFull On(フルオン)などと呼んだりします。
05:07~があのリフです。

Hands Up(ハンズアップ)

平均BPM:140~150前後
代表アーティスト:Rocco、Special D.、DJ Manian
ざっくり特徴:底抜けに明るいメロディと、重厚なビートが乗ったHardstyleに近いジャンル

Hands Upは、2000年代中盤頃にドイツやポーランドを中心に流行りだしたジャンルです。

特徴的なベルのアルペジオと、派手で明るいシンセリフが特徴的なトランスの派生ジャンルとして生まれました。

DJ Manian率いるプロジェクトのCascadaが2005年に大ヒットソング、「Everytime We Touch」をリリースしアメリカのビルボードチャート席巻しHands Upが世界的なムーブメントを呼びました。

ちなみに日本では「ブチアゲトランス」などと呼ばれ、ギャル・ギャル男などの若年層に大ヒットしました。

近年では、この頃にヒットした曲をメインストリームで活躍するアーティストがカバーしたりして再び注目を浴びています。

PolyphonixもHands Upのコンピレーションアルバムをリリースしているので、よければチェックしてみてください。

ここで紹介したジャンルがよくかかる入場無料イベント

毎月第一日曜に、nagomix渋谷というクラブでぼくが開催している「Polyphonix」というイベントは今回紹介したジャンルの曲などがよくかかります。

PolyphonixのTwitterアカウント(@Polyphonix_)をフォローすれば、入場無料(別途1ドリンク)になりますので、クラブ初心者・DJ初心者の方はぜひ遊びに来てみてください。

まとめ

以上、実際にクラブでかかるEDMのジャンル解説第二弾でした!

いかがでしたか?

ハードコアやトランスはかなりジャンルが細分化されていて、時折「この曲は○○Hardcoreじゃない!○○Hardcoreだ!」みたいな論争をよく見かけますが、個人的には本質からズレてるな~と思います。

結局ジャンルに縛られることなく、自分の好きな楽曲を見つけることが一番楽しめるコツだと思っています。

この記事はその入口として、いろんなジャンルの曲に触れるきっかけになってもらえればと思って執筆しました。

ぜひいろんな音楽に触れて、楽しんでみてくださいね!

それでは皆さん、素敵な音楽ライフを!

前回はこちら

【初心者向け】EDMのDJを始めるならまず知っておくべき最新ジャンル①【ハウス系・ベース系編】
一口で「EDM」と言っても実際にはたくさんのジャンルが存在します。DJ始めたけどジャンルのことをよくわかっていない…クラブミュージックを聞いてみたいけどどんな種類があるの…?といった人向けに、現役プロDJの立場から今実際にクラブでかかっている音楽ジャンルについて細かく解説したいと思います。まずは、今回は「ハウス系」と「ベース系」に絞って解説しますのでぜひお付き合いください。

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